急性期には、6種類の薬物療法を、脳梗塞の方に合わせて組み合わせて治療を行います。
*急性期の薬物療法の種類*
●血栓性溶解療法
目的:できてしまった血栓をできるだけ早く溶かすことで、血流を再開させ「機能回復」をはかります。
主な薬:t-PA・ウロキナーゼ
適応される病型:発症後数時間以内のすべての病型で特に心原性脳塞栓症にカテーテルを利用して行われます。
●血液希釈療法
目的:血液の粘度を下げて血流をよくします。
主な薬:低分子デキストラン
適応される病型:ラクナ梗塞・アテローム血栓性梗塞に対し、点滴で行われます。
特にラクナ梗塞の場合に行われる方法です。
●抗血小板療法
目的:血小板の働きを抑え、血液の流れをよくして血栓ができにくいようにします。
主な薬:オザグレルナトリウム・アスピリン
適応される病型:ラクナ梗塞・アテローム血栓性梗塞の場合に行われ、心原性脳塞栓症の場合には行うことのできない治療法です。
オザグレルナトリウムは点滴で、アスピリンは服用します。
●抗凝固療法
目的:血中の凝固因子に働きかけて、フィブリンができるのを防ぎます。
主な薬:ヘパリンナトリウム・アルガトロバン
適応される病型:心原性脳塞栓症・アテローム血栓性梗塞に行われる方法です。
フィブリンとは、血液を凝固させる作用をもつたんぱく質で不溶性の繊維状のものです。
●抗浮腫療法
目的:脳の晴れを抑えて、冒されていない神経細胞の障害を防ぎます・
主な薬:グリセロール・D-マンニトール
適応される病型:心原性脳塞栓症・アテローム血栓性梗塞に対し、点滴で治療します。
どちらの薬も浸透圧が高く、むくみの原因の水分を排泄する効果が期待出来ますが、心臓にかかる負担が大きいため心臓病・高齢の患者さんには、行わない場合もあります。
●脳保護療法
目的:体の細胞をサビ付かせる「活性酸素」の働きを抑えることで、神経細胞への障害を食い止めます。
主な薬:エダラボン
適応される病型:すべての病型に天的で施されますが、肝臓の悪い患者さんには、急性肝不全の危険性などの副作用があることもわかってきました。
そのため、エダラボンで治療を受けている期間は腎機能・肝機能・血小板など、定期的にチェックしておくことが必要です。
« 急性期の治療1「回復のため6種類の薬物治療法」 | トップページ | 発作時の対処は周囲の人の強力が不可欠 »