着替えと入浴


【着替え】
洋服を着る時は、かぶるものよりも“前開き”タイプの服がおすすめです。
脳梗塞の障害により片側半分が認識できない「半側空間無視」の場合、服の片側だけが乱れたままになりやすいので、整えるように意識します。

*前開きのシャツの場合*
1)麻痺側から腕を通すため、麻痺側のシャツの袖を手繰って腕を通しやすくしておきます。
そこに、麻痺側の腕を通します。

2)麻痺していない方の手で、腕を通した麻痺側の肩までシャツを引き上げます。

3)麻痺していない方の肩にシャツを引き寄せて、麻痺していない方の腕をシャツの袖に通します。

4)シャツのえり・前立てを整えて、ボタンを留めていきます。

*ズボンの場合*
1)イスやベッドなどに座り、ズボンの麻痺側の足を通す方を手繰っておき、麻痺側の足を通します。

2)麻痺側の足を通したら、麻痺していない方の足も通します。

3)ひざの上くらいまでズボンを上げたら、そのまま立ちます。

4)腰の位置までズボンを上げて、腰まわり・ズボンの裾・ポケットなどを整えます。

【爪きり】
片麻痺があると、麻痺していない方の手の爪を切るのが難しくなります。
そこで、普通の爪きりを専用の土台にセットして、麻痺側の手を使って麻痺してない方の爪を切ることができる、自助具もたくさんの種類があります。
食事に利用したような、滑り止めマットを使ってより安全に爪を切ることが出来ます。
値段には差がありますので、カタログで確認したりセラピストに相談したり、他にも同じ症状ですでに自助具を利用している方などに聞いてみるのも良いと思います。

【入浴】
入浴は出来ればトイレと同じように、自分の力で行いたいものです。
脱衣所や浴室内を利用しやすいように改修することで、1人で入浴ができることは少なくないのです。
手すり・浴槽の渡し板・いすや転倒防止のための滑り止めマットなどを設置して、患者さん自身の力で入浴が行えるようサポートしてあげたいものです。
また、浴槽に入りやすいように浴槽を高さの低いものに変えるのもひとつの手ですが、費用もかかりますので十分に家族内での相談が必要です。

※浴室内には手すり、滑り止めマット、浴槽の縁には渡し板(バスボード)が、設置されているという前提でのすすめ方となります。

1)浴槽の縁に腰をかけます。
この時に、麻痺のない方から浴槽に入りますので、麻痺していない方の足が湯船側に来るように、麻痺側にはバスボードが来るように座ります。

2)バスボードに乗り移って腰をかけ、麻痺していない方の足で浴槽をまたぎ、中に入れます。

3)バスボードに座ったまま、麻痺側の足を麻痺していない方の手で持ち上げて浴槽の中に両足が入るようにします。

4)手すりや浴槽の縁を使って一度立ち上がってから、静かに浴槽内に座り体を温めます。
よくそう内は滑りやすいので、浴槽内に貼ることの出来る滑り止めシールを貼っておくのもおすすめです。

*シャワーいす*
よく見かける入浴用のいすは小さいこともあり、麻痺のある患者さんには使いづらい物です。
座面などに滑り止めのついているプラスチック製のいすなどもあります。

*入浴に便利な道具*
入浴するのに困るのは体を洗うということも含まれます。
麻痺のない手だけでも背中や足が洗いやすい、ボディ用の長めの柄がついているブラシや、麻痺側の手を補助として使うループ(取って)付きのボディタオルなどもあります。


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