体全身に張り巡らされている「神経」には、感覚を脳に伝えたり、様々な器官をコントロールする働きを持ったりしています。
神経は「神経細胞」が繋がって作られていて、互いに連絡しあいながら働いている「集合体=脳」と言うことになります。
脳梗塞により神経細胞が死滅してしまうと、その死滅した神経細胞がつかさどっている機能が働かなくなります。
どの場所の神経細胞が傷害されるかにより、体に現れてくる症状が変わってくるのです。
*脳梗塞の主な症状*
・運動障害…体の片側に力が入らない、動かせない状態です。
・感覚障害…体の片側だけ感覚が鈍い、しびれる状態です。
・構音障害…しゃべる時に「ろれつ」が回らない状態です。
・失語症…言葉が出てこなかったり、話を聞いていても理解できなかったりする状態です。
・視覚障害1…片側の目が急にみえなくなったり、視野が欠けたりする状態です。
・視覚障害2…物が2重に、タブって見える状態です。
・意識障害…意識がもうろうとする状態です。
・半側空間無視…左右どちらかが、見えているのに認識できなくなる状態です。一般に、利き手と反対が認識できなくなります。
・めまい…ぐるぐる回るような「めまい」が起こり、吐き気や嘔吐と言った症状があります。まれに、頭痛も伴う方がいます。
・失調…ふらふらして上手く歩けなかったり、立てなかったりする状態です。
・失行…いつも使っている物の使い方が分からなくなる「観念失行」、衣服が上手く着られない「着衣失行」、形を構成できなくなる「構成失行」などが見られます。
・失認…視覚・聴覚・触覚など感覚的な障害はないのに、見聞きしたものが何なのかを認識できない状態です。
以上のようなことが、脳梗塞の主な症状です。
脳の障害される場所により、どの障害が現れるかは変ってきますが、前触れとして同じような症状が見られることもあります。
これらの症状が現れたとしても、数分~数時間程度で消えてしまうものは、「一過性脳虚血発作」と呼ばれ、脳梗塞の一歩手前の状態です。
思い当たることがあれば、早めに医療機関へ受診することをおすすめします。
脳梗塞の影響として、介護が必要になるような「後遺症」が残ることもあります。
脳梗塞が起こっても、約2割の方は自然に症状がほとんど無くなるといわれ、3時間以内に適切な処置・治療を行うことで、その割合は3割にも増えるのです。
治療の遅れや脳梗塞の起きた場所により、後遺症が重く残ることになるのです。
後遺症が重ければ重くなるほど、本人にとっても周囲のかたがたにも大きな負担となってしまいます。
経済的負担・介護問題など深刻な問題を抱えることになるので、後遺症をなるべく残さないためには、次のことが大切です。
・発症後は、専門医のいる医療機関で「できるだけ早く治療を受ける」こと
・極力早い段階からリハビリテーションをスタートすること
・リハビリテーションにより、「再発予防」を心がけること
一度脳梗塞が起きた方には、脳梗塞の原因である「病気」をもっているため、「再発」の危険性が高くあります。
再発が起こると、病状は確実に悪化してしまうため、危険因子である血管・心臓の病気をコントロールして、前触れとなるような症状が起きたら「見逃さない」ことが大切となります。
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